比良山系縦走
■比良山系■2012年10月26日〜27日■山中テント泊 蓬莱山から蛇谷ヶ峰へ。秋の比良を縦走。 |
近年、比良におけるヤマビルの生息域拡大が話題になっている。平〜権現山間にもいるという。そこでヒルが活動を停止するのを待ち、10月下旬に比良山系縦走を決行した。 |
ホッケ山から眺めた紅葉と琵琶湖。 |
10月26日(金) 1日目 |
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8時30分、平バス停脇の空き地に駐車。国道を京都方面に少し戻り、左手の林道へ。数百メートル歩いて登山口に着いた。植林内の山道で薄暗く、ところどころジメジメしている。もういないとは思うがヒルが気になる。ヒル専門サイト「ヒルがイル」の抽選で当たった忌避剤“ヒル下がりのジョニー”を靴に噴射。そのうえ、目を皿のようにして地面を注視しながら歩いた。結局、権現山までヒルを見かけることはなかった。 ヒルさがりのジョニー 権現山に飛び出すと、いきなり琵琶湖の展望が広がる。かすんではいるが、ここまで展望がなかっただけに爽快。権現山から蓬莱山にかけての稜線は右手に常に琵琶湖が見え、当コース中でもっとも気持ちのいい区間だ。 小女郎峠からひと登りで蓬莱山。そして打見山でトイレを拝借し、先に進む。木戸峠へは、スキーのゲレンデを歩いてシル谷のキャンプ場を経由すれば、20分位で着く。 ゲレンデを下りていく。 蓬莱山や打見山はロープウェイ利用の観光客ばかりだったが、木戸峠からは再び静かな山歩きが楽しめる。葛川越(大物峠)、荒川峠、南比良峠、とかつての峠道をまたぎながら稜線を北上。 懐かしの金糞峠に着く。考えてみれば、比良を訪れるのは10年振り。以前、武奈ヶ岳に登るといえばイン谷口からが多かったので、金糞峠は本当に懐かしい。 金糞峠からいったん奥ノ深谷に下り、ヨウキトウゲ谷を遡って中峠に達する。そこからワサビ峠方面に下りきったところが今日のテント場。口ノ深谷の源流域で、テントが5張りほど設営できる平地がある。時刻は16時。沢の上流は人が入り込むようなところではないので、煮沸すれば飲用しても全く問題ないだろう。他に幕営者はなく、静かに眠りについた。
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登山口。 権現山に着くと、初めて琵琶湖が見える。 ホッケ山から蓬莱山を望む。 蓬莱山山頂。 紅葉の林を歩く。 金糞峠から琵琶湖を眺める。 今日のテント場。 |
10月27日(土) 2日目 |
蛇谷ヶ峰と雲海。 |
夜が開けきらない早朝5時半に出発。ひと登りでワサビ平に達すると、とたんに風にさらされる。比良の朝は、いつも強めの風が吹いている気がする。琵琶湖に近いことが関係しているのだろうか。 見晴らしの良い西南稜を北上して武奈ヶ岳へ。山肌の紅葉が美しい。但し、黒い雲が頭上を多い、今日の天候がちょっと気がかり。 6時30分、武奈ヶ岳到着。まだ誰もいない。風が強く寒いので、少し休憩しただけで先に進む。 釣瓶岳あたりから踏み跡が薄くなり、テープに注意しながら進む。ここからは峠がいくつかあって左右から道が交わってくるので、間違わないようにしなければならない。特にイクワタ峠を過ぎてから進路が東に大きく変わるところが2度あり、テープがなければ本当に迷ってしまいそうだ。 予定よりずいぶん早く、11時に蛇谷ヶ峰に着いた。雲はすっかりなくなり晴天。腰を下ろし、菓子パンの昼食をとる。意外に人は少なく、他には岐阜方面のなまりっぽい言葉を発する男性二人組だけだった。 県立朽木いきものふれあいの里へ下山。途中で道は二手に分かれる。どちらの道でもふれあいの里に下りるのだが、右手の道を選択。左手のカツラ谷コースはヒルの生息地で、まだ活動しているかもしれないからだ。(下山後、ふれあいの里の職員の方曰く「まだいますよ」とのこと) 12時過ぎ、いきものふれあいの里に着いた。あとは最寄りのバス停まで歩くだけだ。念のため、ふれあいの里の職員の方にバス停の位置を確認する。とここで、ショッキングな事実が判明。市営バスが運行していないというのだ。高島市のHPで確認し、時刻表をプリントアウトし、それを今手にしているというのに。直接市に確認していただいたが、やはり運行していなかった。17時発の京都バスを利用する手もあるが、それだと4時間以上も暇をもてあますことになる。すると「ちょうど今から出掛けますので途中まで乗せてあげますよ」と有り難いお言葉。職員の方のご厚意に甘えることにした。 車で10分位の細川バス停まで送っていただいた。ここからは堅田駅行きの江若バスが出ているので大丈夫だ。近くの“細川休憩所(トイレ有り)”で2時間近くバスを待ち、15時37分に乗車。バスはあちこちの登山道から下山してきた登山者を拾いながら南下。そして僕たちは駐車地の平バス停で下車した。 |
武奈ヶ岳。 武奈ヶ岳山頂。雲が多くて視界が悪い。風も強い。 踏み跡がわかりにくくテープが頼り。 蛇谷ヶ峰山頂。 いきものふれあいの里。 |