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2010年 10月14日 8日目
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昨晩いろいろ考えたけれど、やっぱりカラ・パタール断念は仕方がない判断だったと思う。ロブチェ満室のため、僕たちと同じように、たくさんのトレッカーがトゥクラに下りてきた。そして昨夜、トゥクラ唯一のこのロッジは大混雑だった。本日もロブチェ満室は必至。かといって、一気にゴラクシェクプへ行って泊まるのは危険。4600mのトゥクラででさえ、トモさんは高山病であれだけ苦しんだのだから。ただ、せっかくダイアモックスを用意してきたのだから、早い段階から服用していたら違ったかも。ゴーキョでは必ず服用してもらおう。 ペリチェまで下りてきた。東西に山が迫り、日当り悪し。ひと気もないし、ハイシーズンにしてはすごく静か。救急搬送ヘリが爆音を轟かせてクリニックのヘリポートに着陸した。高山病患者と思われるトレッカーを乗せ、すぐさま飛び立っていった。また静けさが戻った。 数日前歩いた道を、後ろ髪を引かれながら戻る。振り返るとローツェがある。 ショマレで小さなロッジに立ち寄り、昼食をとる。がらんとしていて、おじさん一人だけ。食事は大丈夫かなと心配したけれど、出てきたチキンヌードルスープは、なかなかおいしかった。 川沿いを歩いていたら、ガラガラと岩が崩れる音が。下方に目を向けると、カモシカの仲間と思われる動物が崖の中程にいた。(下の写真) そうかと思えば、頭上にヤク。こちらに気をとめることもなく、遠くを見ていた。 4日前に泊まったパンボチェのヒマラヤン・ロッジに再投宿。気付かず部屋の鍵を持ち出してしまったことの罪滅ぼしをする。笑顔で迎えてくれ嬉しかった。ただ、ここのシャワーはよろしくない。床の排水が悪いうえ、湯はぬるくほとんど水のよう。おまけにしばらく使うと出なくなった。風邪をひきそうだった。やはりシャワーはナムチェまで我慢かな。 |
2010年 10月15日 9日目
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パンボチェ・ヒマラヤンロッジ前の生活道を登っていくと、すぐパンボチェ上村に出る。なんだ、上村のほうが大きいんだ。ゴンパがある。軽度の高山病らしく、トモさんの顔はちょっとむくんでいる。でも4000m未満のこの高さなら心配ない。 いつもと同じように、8時頃から歩きはじめた。振り返れば、アムダブラム、さらにローチェがまだ見える。 よく見かけるのとは別の、リンドウみたい。何度も言うが、欧米人は花にまったく興味を示さない。 パンボチェからポルツェまで、こんな山腹道が続く。家は1軒もない。トモさんバテ気味。 天空の村、ポルツェに着いた。村の三方は断崖。まるでラピュタのよう。20ほどの家とジャガイモ畑、わずかな雑木林があり、いちおう村の体を成している。かわいい村だ。ロッジに立ち寄り、昼食をとる。ヌードルスープを頼んだら、出てきたのは塩味のララヌードル、つまりインスタントラーメン。申し訳程度にネギが散らしてあった。 村の端から一気に下って、ポルツェ・タンガ。「ポルツェの下」という意味らしい。標高3600mまで下りてきてしまった。富士山より下。いまにも雨が降りそうなので、休まずドーレに向けて登り返す。 樹木にとろろ昆布のようなサルオガゼがからみついている。日本の山、それも北八ヶ岳あたりを歩いているような気分。このあたりは降水量がわりとあるようだ。地面がジメっとしていて、湿度が高そう。 ドーレの手前でネパールの国鳥、ダフェに遭遇。あまりに急だったので、いい写真はとれなかった。雨が降っていたし。 15:00、ドーレ到着。空いていそうなアルパイン・コテージというロッジに泊まったら、結局この日は僕たちと、欧米人二人組だけだった。それはいいのだけれど、ここの家族はみんな表に出ない。唯一接客をする息子も、夜は欧米人とずっと賭けトランプに興じていた。 小雨でたいしたことはなかったが、ルクラを出発してはじめて雨に見舞われた。ただ、今日以外はすべて快晴で見晴らしがいいかというと、そうではない。4日あれば、そのうち3日はまずまずかsunshine day、のこり1日はガスでイマイチかcloudy day。そんな感じ。午後に限れば、毎日視界が悪くなると思っておいたほうがいい。 ←前のページへ 次のページへ→ |
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